日記・コラム・つぶやき

世界で一番大きい水族館は? 39.6×8.3mの水槽! 25mプール55杯分!!

ジンベイザメ
Whale shark by "KIUKO"

ギネスブックを発行するギネス世界記録が、中国にある水族館『長隆海洋王国』を"世界最大の水族館"としてギネスに認定した。

また面白いことに、その水族館にある水槽を"世界最大の水槽"と認定し、水槽に使われているアクリルパネルを"世界最大のアクリルパネル"として認定している。

それでは、世界最大の水槽、あるいは、世界最大のアクリルパネルとは、一体どれほどの大きさのものなのだろう。

マカオ観光局の発表によれば、水槽の大きさは1万5,000匹の魚が泳ぐ水量2.2万㎥の巨大水槽だとか。1立方メートルには1,000リットルの水が入るわけだから、2.2万立方メートルだと22,000×1,000で2,200万リットルの水が入る計算になる。

2,200万リットルの水と言ってもピンと来ないが、重さにすれば2,200万キログラム。つまり、2.2万トンの水量だ。約1トンの小型車で22,000台分。一般的な25メートルのプールを約400トンとすれば、その水量は25メートルのプールで約55杯分ということになる。

また、世界最大のアクリルパネルとしてギネスに認定されたジンベエザメが泳ぐ展示水槽は、幅が39.6メートル、高さが8.3メートルのアクリルパネルを使用しているという。日本で最大と言われている沖縄美ら海水族館のアクリルパネルが幅22.5メートル、高さ8.2メートルだから、この水槽は横幅が沖縄の水槽の2倍近く大きいことになる。

沖縄美ら海水族館の水槽のアクリルパネルは日本のメーカー(日プラ)が製作したものだが、厚さが60センチもある。つまり、我々は60センチ先で泳いでいる魚を見ているわけだ。一方、中国の水槽は水量が沖縄の約3倍もある。その水圧は膨大なものだろう。この世界最大のアクリルパネルは一体何センチの厚さで作られているのだろうか。

『長隆海洋王国』はマカオに隣接する横琴島に建設されたテーマパークで、横琴島は一般の経済特区よりもハイレベルな"スーパー特区"として国家級の開発が進められているとか。ギネス世界記録のニュースは、まさにその"国家級"開発の成果なのかもしれない。

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中国にオープンした「世界最大の水族館」【画像集】

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水族館ブームも金魚、熱帯魚の人気が出ないのは何故?

Whale shark in churaumi aquarium
Whale shark in churaumi aquarium / Dolmang

最近、水族館のニュースや特集番組をテレビなどでよく目にする。水族館スタッフの涙ぐましい努力もあってか来館者も増え、今や"水族館ブーム"といってもいいぐらいの盛り上がりだ。

一方、金魚や熱帯魚、海水魚を販売している街のペットショップや観賞魚店やはどうかと言えば、人もまばらで正直あまり繁盛しているようには見えない。

しかしながら、水族館もペットショップも魚を展示している点では同じ。さらに言えば、水族館は入場料が必要だが、ペットショップは無料で見ることができる。しかも、ペットショップであれはお気に入りの金魚や熱帯魚を自分のものにすることも出来る。

それにも関わらず、水族館には多くの人が集まり、ペットショップの展示には人が集まらない。つまり、水族館にはお金を払っても見たい水槽があるが、ペットショップにはたとえ無料でも見たい水槽が無いということになる。

水族館が人気となっている理由は旧来の展示方法を変え、様々な工夫を凝らしている点にある。もちろん、イルカやペンギンといった人気の動物がいることもあるだろう。しかし、有名な旭山動物園が行動展示を始めて人気に火がついたように、水族館も北の大地の水族館のように"魚本来の生態"を見せようと涙ぐましい努力をしているのだ。

それに対し、ペットショップのほうはどうだろう。展示してある水槽は概ね水槽に魚を入れているだけのようにも見える。その目的が"販売"なのでしょうがない面もあるとは思うが、展示しているという意識が少ないためか、水槽の水景をアピールできていない。

水族館が人気となっていることはアクアリウム業界にとっても朗報なことであろう。ペットショップが水族館ほど大きな水槽で展示することは不可能だとは思うが、もう少し水槽の展示方法や演出に工夫があってもいいように思える。このブームを見過ごすのはあまりにも勿体無い気がする。

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水族館に奇跡が起きる7つのヒミツ 水族館プロデューサー中村元の集客倍増の仕掛け

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金魚坂女将の本「金魚のはなし」が面白い!!

本郷、東大赤門前にある老舗の金魚屋さん、「金魚坂」の7代目女将である吉田智子さんが話す「金魚のはなし」。

本の魅力は、なんといっても金魚にまつわる様々なエピソードが出てくるところ。「金魚坂」は江戸時代から続く金魚一筋350年の老舗だけに、戦前戦後の様々な苦労した話や、昭和の金魚が人気絶頂だった頃の話、金魚売りとして赤坂や上野まで歩いたことなど、様々な「金魚のはなし」が出てくる。

また、本を読んで初めて知った事だけれども、「金魚坂」というのは併設しているレストランの名前らしい。自分はこの金魚屋さんのことを「金魚坂」と呼んでいたけれども、正式には「吉田晴亮商店」と言うのだとか。

一般の金魚の本と違い、この「金魚のはなし」は女将の様々な経験が語られていて楽しい。先代や先々代から聞いた話として載せられているエピソードも興味深く、金魚は花柳界に人気があったことや、かつては「金魚玉」と呼ばれるガラスの球に金魚を入れて売っていたことなど、読んでいると知らない話がどんどん出てくる。

まるで、金魚坂女将による講演会や座談会に参加しているようだ。

この本、金魚好きの人ならかなり楽しめると思う。おすすめ。

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ゴールデンウィークに開催される金魚イベントは?

金魚のイベントといえば夏が相場。では、ゴールデンウィークに金魚イベントは無いの?って話だけれども、どうやらちゃんと金魚のイベントは開催されているらしい。

東京都江戸川区にある堀口養魚場では、ゴールデンウイークの(5月3~5日)に金魚の頒布会が開催される模様。東京・・・江戸川区・・・というのが自分的には少し微妙な距離なんだけれども。

ちなみに、実際に行った人の話によれば、イベントはこんな感じだとか。

とはいえ、堀口養魚場と言えば「琉金」で有名な養魚場。金魚好きでアクセス可能な人なら行って損はないと思う。春の頒布会でも良い上物金魚が販売されていたみたいだ。もっとも、写真を見る限り、金額も良さそうで5桁いきそうだけど・・・。

東京は遠いけど横浜ならという人には、JR根岸線「本郷台」駅にある「あーすぷらざ」でアクアリウムジャーニーというイベントも5月6日まで開催されている。こちらは水槽展示がメインで、去年だか一昨年だかに行った時は、熱帯魚だけでなく金魚の水槽もあった。

また、ゴールデンウィークには九州の金魚産地である熊本県長洲でも金魚イベントが開催される。その名も「火の国長洲金魚まつり」。自分的には熊本県ということで既に圏外なんだけどもね・・・。

長洲といえば「ジャンボ獅子頭」。いわゆるジャンボなオランダという金魚だけれども、好きな人にとってはこの金魚イベントはたまらん時間だと思う。

ゴールデンウィークに水槽用意できた人などは、こういうイベントは楽しくてしょうがないだろうね。(`・ω・´)

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金魚や熱帯魚に耳はある?人間やテレビの音、振動は聞こえてる?

金魚や熱帯魚などの魚類には、一見、人間のような耳が無いので「耳は無い」と思われがち。でも、金魚や熱帯魚など、魚の頭の中には、耳と同じ働きをする「内耳(ないじ)」という器官があって、ちゃんと聞こえていたりする。

また魚には、我々人間とは違い、この「内耳」以外にもう1つ音を感じとれる器官「側線」がある。体の両脇、左右真ん中あたりにエラから尾の方にかけて続く点々の線がそれで、この側線で音や振動を感じている。

それなら、「魚は人間よりも耳が1つ多いんだから、人間よりも耳が良いの?」って疑問が出るわけだけども、単純にそういう話にはならない。むしろ、振動には敏感でも、耳は人間よりも良いとは言えない。

人間の耳の可聴範囲は、おおよそ20Hz~16,000Hz(ヘルツ)で、最小音圧レベルは0dB(デシベル)。それに対し魚類は、ウエーバー器官を持ち耳が良いとされている金魚(フナやコイ)でも、可聴範囲は100Hz~2,500Hzで、最小音圧レベルも30dBほど。おまけに、周波数が高くなると極端に聞こえなくなるらしく、養殖の自動給餌で使われている周波数なども200Hz程度だ。

つまり、人間の女性の声が700Hzぐらいだとすると、金魚はともかく、熱帯魚などは水面に向かって声を掛けられても聞こえていない可能性がある。ましてや、高いソプラノな歌声では、ほとんど聞こえていないと思う(歌わないだろうけど)。

また、水中であること、水槽のガラスによって隔てられていることを考えると、人間の話し声やテレビやオーディオの生活騒音は、金魚や熱帯魚にはほとんど聞こえていないと思われる。なぜなら、水の外から発せられた音は、そのほとんどが水面で反射されてしまうから。

感覚的には、プールの時間などで水中に潜ると、先生の声や生徒の話声、周囲の騒音が聞こえづらくなるのと同じ。空気と水とでは、それぞれ音波のインピーダンス(抵抗値)が著しく異なるため、その多くは水中には入らず水面で反射されてしまう。よって、水中に入る音の大きさは非常に小さいものとなる。

水中で聞こえる音の周波数が空気中と変わらないにしても、そうして水中に入った音はとても小さく、水槽を隔てた人間の話し声やテレビの音などは、金魚や熱帯魚にとってはほとんど問題無いレベルの音となり、騒音と呼べるレベルにはならない。

しかし、振動は別。

魚は熱帯魚であれ金魚であれ、音よりも振動のほうに敏感に反応する。なぜなら、魚は先にあげた「側線」で水中で動く魚の存在や水の動きを、水粒子のわずかな振動で敏感に感じ取っているから。その意味では、側線は音を聞くというよりも、わずかな水圧や水流の変化を感じとるための器官と言える。

その点からすれば、水槽を不安定な水槽台に置くことや、水槽のガラスを叩くことは、水槽の周りで大声を上げることよりも、金魚や熱帯魚には迷惑な行為と言える。

玄関などに水槽を置く場合や、水槽台にラックや下駄箱を利用している場合などは、玄関の開け閉め、ラックや下駄箱の開け閉めをなるべく静かに、振動を起こさないようにしたほうが良いかもしれない。

音と違い、振動は金魚や熱帯魚など、魚たちに直接伝わるのだから。

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超音波工学入門
社団法人 日本音響学会 Q&A

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