金魚坂女将の本「金魚のはなし」が面白い!!
本郷、東大赤門前にある老舗の金魚屋さん、「金魚坂」の7代目女将である吉田智子さんが話す「金魚のはなし」。
本の魅力は、なんといっても金魚にまつわる様々なエピソードが出てくるところ。「金魚坂」は江戸時代から続く金魚一筋350年の老舗だけに、戦前戦後の様々な苦労した話や、昭和の金魚が人気絶頂だった頃の話、金魚売りとして赤坂や上野まで歩いたことなど、様々な「金魚のはなし」が出てくる。
また、本を読んで初めて知った事だけれども、「金魚坂」というのは併設しているレストランの名前らしい。自分はこの金魚屋さんのことを「金魚坂」と呼んでいたけれども、正式には「吉田晴亮商店」と言うのだとか。
一般の金魚の本と違い、この「金魚のはなし」は女将の様々な経験が語られていて楽しい。先代や先々代から聞いた話として載せられているエピソードも興味深く、金魚は花柳界に人気があったことや、かつては「金魚玉」と呼ばれるガラスの球に金魚を入れて売っていたことなど、読んでいると知らない話がどんどん出てくる。
まるで、金魚坂女将による講演会や座談会に参加しているようだ。
この本、金魚好きの人ならかなり楽しめると思う。おすすめ。
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